スプレーアップ

スプレーアップ(Spray-up Method)とは、主にFRP(繊維強化プラスチック)の成形方法の一つで、樹脂とガラス繊維をスプレーガンで型に吹き付けて成形する方法です。

特に、

  • 浴槽
  • ボート・船体
  • 浄化槽
  • 自動車部品
  • タンク

など、大型FRP製品でよく使われます。

1. どんな成形法?

ガラス繊維(ロービング)を切断しながら、樹脂と同時に型へ吹き付ける成形法です。

流れとしては、

型 → 離型剤 → ゲルコート → スプレーアップ → 脱泡 → 硬化

という工程になります。

https://images.openai.com/static-rsc-4/il_vFAOAuJke2kGgRtxf5BwLZWC8Bm8lVgOxN0SfWIQKTB9uqZ_rT6YsyLpsfclIQ0MVbEf8Xr9t8garT3Oyv6vGRPUFb4I1UNdO2__Sfv1ARcqUAazKBcZdaK23UKwLClpNiu6YaV7ohPRjWW2jXiaz3Zbd1c3vlBO6qERs3B2DBWa2QU4P61vE5QwuURpy?purpose=fullsize
https://images.openai.com/static-rsc-4/LvHv4GaHIADoArTZ6jNZnOv_9vkIjxEtSbLzCrD9qOX9piYR1fCVHWzPrKUdJdfAjq-aHvUj3T1vjOMN7LTcVkfgqxQRpowGlGRmKhKe4tYay2HeGz-aUKnq2p7GAUuMEy25Nr8fuoRYnoMFDeeXVKRMr3SyN8WfZIy7jlAjqowM7nJY8SdET4owcoGfZ5rh?purpose=fullsize
https://images.openai.com/static-rsc-4/zPMaWhg22A-uzUEQ5PCZ6l2Wwf5w5IiKGkWb7qFZlPmcBhh9UM43lNfjB-otRnDb-Qid2ZDV81e5_4o-t-iG_ZckNFRDrXIYoRXqkYjafeSguBRH9zB5qizJfnGrBJ899oRK9nwCrHhpEeRmlqQuVLyyGgvbajCPRex_KIcH69cL96ZCSEhgcGEsrPQYQtq4?purpose=fullsize
6

2. 成形工程

① 型準備

型(モールド)に、

  • 離型剤
  • ワックス

を塗布します。

成形品を外しやすくするためです。

② ゲルコート塗布

表面品質向上のため、

ゲルコート樹脂

を先に塗ります。

これが外観面になります。

③ スプレーアップ

専用ガンで、

  • 樹脂(不飽和ポリエステルなど)
  • 硬化剤
  • chopped glass fiber(短く切ったガラス繊維)

を同時噴射します。

ガラス繊維はガン内部でカットされます。

④ 脱泡(ローラー作業)

重要工程です。

ローラーで押さえ、

  • 気泡除去
  • 繊維含浸(がんしん)

を行います。

これを怠ると強度低下します。

⑤ 硬化・離型

硬化後に型から外します。

3. 特徴(メリット)

① 大型製品向き

大きい製品でも比較的作りやすいです。

② 金型費が安い

高圧金型が不要。

→ 少量生産向き

③ 複雑形状OK

曲面や大型曲線に対応しやすいです。

④ 作業自由度高い

肉厚調整しやすい。

4. デメリット

品質ばらつき

作業者依存が大きい。

→ 厚みムラ

気泡が入りやすい

脱泡不足で、

  • ボイド
  • 強度低下

発生。

作業環境

スチレン臭などが問題。

換気が重要です。

強度方向性が弱い

ランダム短繊維なので、

積層方向強度はハンドレイアップより劣る場合があります。

5. ハンドレイアップとの違い

項目 スプレーアップ ハンドレイアップ
繊維供給 吹付 手積み
生産性 高い 低い
品質安定 普通 高い
複雑形状 強い 強い
大量生産 やや向く 不向き

ハンドレイアップ

→ ガラスマットを手で敷く

スプレーアップ

→ 吹き付けながら積層

です。

6. 現場で多い不良

不良 原因
気泡 脱泡不足
白化 含浸不足
剥離 硬化不良
強度不足 ガラス量不足
表面ピンホール 空気巻込み

よく使う材料

  • 不飽和ポリエステル樹脂
  • ビニルエステル樹脂
  • ガラスロービング
  • 硬化剤(MEKPOなど)

ひとことで言うと:
スプレーアップは「ガラス繊維と樹脂を吹き付けてFRPを作る、大型・少量生産向けの成形法」で、浴槽や船体などの大型FRP製品によく使われます

コメント

タイトルとURLをコピーしました