セルカ発泡方式

セルカ発泡方式(Cellca Process)は、化学発泡剤を利用した射出発泡成形法の一つで、成形品の内部に微細な気泡(セル)を形成して軽量化を図る技術です。

日本では「セルカ法」と呼ばれることが多く、発泡射出成形の代表的な方式の一つとして知られています。


■ 基本イメージ

 「樹脂の中に細かい泡を作りながら成形する」

成形品の断面は、

 
表面(緻密なスキン層)
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発泡層(セル構造)
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表面(緻密なスキン層)
 

のような構造になります。


■ 発泡の仕組み

  1. 樹脂に化学発泡剤を混合
  2. シリンダー内で溶融
  3. 金型へ射出
  4. 発泡剤が分解してガス発生
  5. 型内で気泡(セル)が成長
  6. 冷却固化

  内部だけが発泡し、表面は比較的緻密になります。


■ 特徴

● 軽量化

通常の無発泡品に比べて重量を減らせます。


● ヒケ防止

内部の発泡圧が収縮を補うため、

  • ヒケ
  • 肉厚部の収縮

が発生しにくくなります。


● 型締力の低減

発泡によって樹脂の流れが良くなるため、

  射出圧力や型締力を下げられる場合があります。


■ 主な用途

  • 家電部品
  • OA機器筐体
  • 自動車内装部品
  • パレット
  • コンテナ

特に大型部品や厚肉部品で効果を発揮します。


■ メリット

  • 軽量化
  • 材料使用量削減
  • ヒケ対策
  • 寸法安定性向上
  • 型締力低減

■ デメリット

● 表面外観が劣る

発泡ガスの影響で、

  • スワールマーク
  • 表面荒れ

が発生しやすくなります。


● 高精度品には不向き

内部発泡による寸法変動が生じることがあります。


● 強度低下

発泡倍率が高すぎると機械的強度が低下します。


■ よくある不良

● スワールマーク

発泡ガスによる流動模様


● セル粗大化

泡が大きくなりすぎる


● 表面陥没

スキン層形成不良


● 発泡ムラ

温度や発泡剤分散の不均一


■ ストラクチュラルフォームとの関係

セルカ発泡方式は広い意味では、

  ストラクチュラルフォーム(構造発泡成形)

の一種と考えられます。

どちらも

  • 表面:緻密
  • 内部:発泡

という構造を利用します。


■ 現場的な理解

シンプルに言うと、

  「樹脂の中に微細な泡を作って、軽く・ヒケの少ない製品を作る発泡射出成形法」

です。


■ 重要なポイント

セルカ発泡方式では、

  「発泡量」と「表面品質」

のバランスが最も重要です。

発泡量を増やせば軽量化できますが、スワールマークや強度低下が起きやすくなるため、用途に応じた条件設定が必要になります。

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