スワールマーク

スワールマーク(Swirl Mark)とは、射出成形品の表面に現れる渦巻き状・筋状・波状の模様のことです。

外観不良の一種で、特に光沢のある製品では目立ちやすくなります。


■ 基本イメージ

成形品の表面に、

  • 銀色っぽい筋
  • 波打った模様
  • 渦を巻いたような流れ跡

が現れる状態です。


■ 発生の仕組み

溶融樹脂が金型内を流れる際に、

  • ガス
  • 水分
  • 発泡ガス
  • 温度ムラ

などが混ざることで、樹脂の流れが乱れます。

その結果、

  樹脂表面の光沢が不均一になり、模様として見える

のです。


■ 主な発生原因

● 材料中の水分

特に吸湿性樹脂

  • PA(ナイロン)
  • PC
  • PET

などで起こりやすいです。

乾燥不足になると、

  水分が蒸発して筋状になる


● 発泡ガス

発泡成形やストラクチュラルフォームでは、

発泡ガスが表面近くに出ることで発生します。


● 樹脂温度が低い

樹脂の流れが悪くなり、

流動跡が表面に残ります。


● 射出速度不適切

遅すぎると:

  流れが不安定

速すぎると:

  ガス巻込み

が起こることがあります。


● 金型内のガス抜き不足

エアベント不足により、

閉じ込められた空気が流れを乱します。


■ 発生しやすい材料

  • ABS
  • PC
  • PA
  • PET
  • 発泡材料

■ 対策

● 材料を十分乾燥する

最も基本的で効果的です。


● 樹脂温度を適正化する

流動性を改善します。


● 射出速度を見直す

流れを安定させます。


● 金型ベントを改善する

ガスを逃がしやすくします。


● 背圧を適正化する

可塑化時の混練を均一にします。


■ シルバーとの違い

よく混同されます。

シルバー(銀条)

  • 細い銀色の筋
  • 主に水分やガスが原因

スワールマーク

  • 渦状・波状の模様
  • 流動不良やガス流れの影響

実際には両方が同時に見られることもあります。


■ 現場的な理解

シンプルに言うと、

  「樹脂の流れやガスの影響が表面に見えてしまった状態」

です。


■ ストラクチュラルフォームとの関係

以前お話ししたストラクチュラルフォームでは、

内部の発泡ガスの影響でスワールマークが発生しやすくなります。

そのため、

  • 発泡剤量
  • 金型温度
  • 射出条件

の管理が非常に重要になります。


覚え方

スワール(Swirl)=渦巻く

なので、

  「樹脂の流れの乱れが渦や波の模様として見える外観不良」

と覚えると分かりやすいです。

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