固体輸送部

固体輸送部(こたいゆそうぶ)とは、押出機や射出成形機のスクリューにおいて
まだ溶けていないペレット(固体樹脂)を前方へ送り出す最初のゾーンのことです。

  英語では「フィードゾーン(Feed Zone)」とも呼ばれます。


■ 基本イメージ

スクリューは大きく3つに分かれます:

  1. 固体輸送部(フィードゾーン) ← ここ
  2. 圧縮部(トランジションゾーン)
  3. 計量部(メータリングゾーン)

  固体輸送部は
「材料をしっかり前に送る入口」


■ 役割

● ① 材料の搬送

  • ホッパーから入ったペレットを前方へ送る

● ② 充填の安定化

  • スクリュー溝にしっかり食い込ませる

● ③ 次工程への供給準備

  • 圧縮部へ均一に送る

■ 仕組み(ここ重要)

固体輸送は「摩擦の差」で成り立っています

  • シリンダー側 → 摩擦大(材料が引っかかる)
  • スクリュー側 → 摩擦小(滑る)

  この差によって
材料が前に押し出される


■ 影響する要因

● ① シリンダー温度

  • 高すぎ → 材料が滑る(輸送低下)
  • 低すぎ → 食い込み良好

  入口側は冷却気味が基本


● ② スクリュー形状

  • 溝深さ
  • ピッチ

  輸送能力に直結


● ③ 材料特性

  • 滑りやすい(PE・PP) → 輸送不安定
  • 摩擦がある → 安定

  ここで
傾斜溝付スリーブが効いてきます


● ④ 供給状態

  • 飢餓供給 vs フル供給
      条件で挙動が変わる

■ よくあるトラブル

● 供給不良

  • 材料が進まない
  • 吐出量が不安定

● ブリッジ(ホッパー詰まり)

  • 材料が落ちてこない

● 滑り(スリップ)

  • 輸送能力低下

■ 現場での対策

  • ホッパー下の冷却
  • スクリュー回転数の調整
  • 材料乾燥・粒度管理
  • スリーブ(溝付き)の使用

■ 関連用語

これまでの流れと強くつながります

  • 傾斜溝付スリーブ
  • スクリュー
  • 可塑化
  • 飢餓供給
  • 背圧

■ まとめ

固体輸送部とは:
  まだ溶けていない樹脂を前方へ安定して送るスクリューの最初のゾーン

コメント

タイトルとURLをコピーしました