減圧脱気成形法

減圧脱気成形法(Vacuum Degassing Molding)とは、
成形中または成形前に樹脂中のガス(空気・水分・揮発分)を減圧(真空)によって抜くことで、気泡や焼けなどの不良を防ぐ方法です。


■ 基本イメージ

  「樹脂に含まれるガスを抜いてから(または抜きながら)成形する」

  • ガスを含んだまま → 気泡・シルバー・焼け
  • ガスを抜く → 高品質成形

■ どこで行うか(主な方式)

減圧脱気は工程の中のいろんな位置で使われます

● ① 押出機の途中(ベント式)

  • シリンダー途中に**ベント(排気口)**がある
  • そこで真空をかけてガスを抜く

  フィルム・シートでよく使われる


● ② 射出成形(可塑化中)

  • スクリューで溶かしながら脱気
  • 特殊な脱気機構付き機械

● ③ 材料前処理

  • 成形前に真空乾燥・脱気

■ 取り除くもの

  • 空気(巻き込み)
  • 水分(乾燥不足)
  • 揮発成分(添加剤・分解ガス)

■ メリット

◎ 気泡防止

  • ボイド・ピンホール減少

◎ 外観改善

  • シルバー・曇り防止

◎ 強度向上

  • 内部欠陥が減る

◎ 焼け防止

  • ガスによる劣化を抑える

■ デメリット

▲ 設備が複雑

  • 真空ポンプ・シール必要

▲ 操作が難しい

  • 条件バランスが重要

■ 現場での重要ポイント

● 真空度

  • 低い → 脱気不足
  • 高すぎ → 樹脂が吹き上がる(ベントアップ)

● 温度と粘度

  • 粘度が低いほど脱気しやすい
      ただし高温すぎはNG(劣化)

● 供給状態

  • 供給過多 → ベントから樹脂漏れ
      飢餓供給が有効な場合あり

■ よくあるトラブル

  • ベントアップ(樹脂噴き出し)
  • 気泡残り(真空不足)
  • 焼け(脱気不足+滞留)

■ 減圧注入成形との違い

ここ重要です

  • 減圧脱気成形法
      樹脂内のガスを抜く
  • 減圧注入成形法
      金型内の空気を抜く

  抜く対象が違う


■ 関連用語

これまでの知識とつながります

  • ベント(排気口)
  • 飢餓供給
  • スクリュー
  • 焼け
  • ゲル

■ まとめ

減圧脱気成形法とは:
  樹脂中のガスを真空で除去し、不良を防ぐ成形技術

コメント

タイトルとURLをコピーしました