スタンパブルシート

スタンパブルシート(Stampable Sheet)とは
樹脂加工・複合材料分野で使われる用語です。

スタンパブルシートとは、ガラス繊維などで強化した熱可塑性樹脂シートを加熱し、プレス成形して立体形状を作る材料です。
特に自動車部品で多く使われます。


■ 基本イメージ

 「温めると柔らかくなる“強化プラスチック板”をプレスする」


■ 構造

一般的には:

  • ガラス繊維(GF)
  • 熱可塑性樹脂(主にPPなど)

をシート状にしたものです。

代表例:

  • ガラス長繊維強化PP(LGF-PP)
  • GF/PP複合シート

■ 成形方法(流れ)

① シートを加熱
→ 軟化させる(完全溶融に近い状態)

② 金型へ搬送

③ プレス成形

④ 冷却・固化

  シート成形+プレス成形の中間的なイメージ


■ 特徴(重要)

● 高強度・高剛性

ガラス繊維で補強されているため:

  射出成形品より剛性が高い場合が多い


● 軽量

金属代替として使われる


● サイクルが比較的速い

熱可塑性なので:

  熱硬化FRPより生産性が高い


■ 主な用途

自動車部品が中心です。

  • アンダーカバー
  • ドアモジュール
  • シート骨格周辺部品
  • バッテリー周辺カバー

■ メリット

  • 軽量化
  • 高強度
  • リサイクル性(熱可塑性)
  • プレスで高速成形可能

■ デメリット・課題

  • 複雑形状は苦手
  • 繊維配向で物性差が出る
  • 加熱条件がシビア

■ 技術ポイント

● 加熱温度

低い:
→ 成形不良・割れ

高い:
→ 樹脂流れすぎ・繊維乱れ


● 搬送時間

加熱後に冷えると:

  成形性が急低下


● 繊維方向

強度設計に直結


■ 射出成形との違い

射出成形

  溶融樹脂を流し込む

スタンパブルシート

  既存シートをプレス変形する


■ 現場的な理解

シンプルに言うと:

 「強化プラスチックの板を温めてプレスする材料」

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