可塑化・計量工程

可塑化・計量工程とは

樹脂を溶かし、一定量を正確に準備する工程です。

 「溶かす+量る」

射出成形サイクルでは
冷却中に同時進行で行われます。


① 可塑化(Plastication)

何をしている?

  • ペレットを加熱

  • スクリュでせん断

  • 均一溶融

  • 混練

  • ガス抜き

熱の発生源

✔ ヒーター熱
✔ せん断発熱(これが主役)

実はヒーターよりせん断熱の方が大きいことが多いです。


スクリュの役割

一般的な3ゾーン構造:

① 供給部(固体輸送)
② 圧縮部(溶融開始)
③ 計量部(均一化)

ここで:

  • 温度ムラ解消

  • 添加剤分散

  • 粘度安定化

が行われます。


② 計量(Metering)

可塑化後、スクリュが後退して
一定体積の溶融樹脂を溜める工程です。

これがショット量になります。


計量で重要な管理項目

✔ 背圧
✔ スクリュ回転数
✔ 計量時間
✔ クッション量
✔ シリンダ温度


背圧の役割

背圧をかけると:

  • 混練向上

  • 気泡減少

  • 色ムラ改善

  • 密度安定

ただし高すぎると:

  • 分解

  • 計量遅延

  • 過度せん断

になります。


良い可塑化状態とは?

✔ 温度均一
✔ 粘度安定
✔ 気泡なし
✔ 分解なし
✔ 再現性あり


不良が出ると?

  • ショットばらつき

  • ヒケ増加

  • バリ増加

  • シルバー

  • 焼け

  • 反り不安定

実は多くの不良は「計量不安定」が原因です。


成形条件との関係

条件 影響
回転数↑ せん断↑ 温度↑
背圧↑ 混練↑ 分解リスク↑
温度↑ 粘度↓ 流動↑
計量時間短 溶融不足リスク

現場でのチェックポイント

  • 計量時間が毎回同じか

  • クッション安定しているか

  • 背圧適正か

  • スクリュ摩耗していないか


ひとことで

可塑化・計量工程は
 「溶融品質を作る準備工程」

ここが安定=成形が安定です。

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