射出成形機における ノズル(nozzle) は、
シリンダ先端と金型スプルーブッシュをつなぐ部分 を指します。
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可塑化された溶融樹脂を、シリンダから金型へ移送する役割を持つ
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射出成形機と金型の「接点」となる重要部品
主な役割
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溶融樹脂の移送
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スクリュで加圧された樹脂をスムーズに金型へ流す
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樹脂漏れ防止
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金型スプルーブッシュと密着して樹脂が漏れないようにする
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温度管理
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ノズル先端で樹脂が冷えて固まらないようにヒーターや温調が行われる
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ノズルの種類
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オープンノズル(標準型)
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先端が常に開いているタイプ
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シンプルでトラブルが少ないが、糸引き(スレッド)や漏れが起きやすい
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シャットオフノズル(閉鎖型)
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ピンやバルブで樹脂の流れを制御できる
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糸引き防止、リーク防止に有効
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ガス入り材料や高流動材料で有利
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スプルータッチ式
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金型のスプルーブッシュに押し付ける構造
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接触部の密封性が重要
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ノズル設計のポイント
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内径:樹脂流動に適切な径(大きすぎると糸引き、小さすぎると圧力損失)
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先端形状:金型スプルーブッシュとの密着性が必要
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温度制御:樹脂が固まらないようにヒーターで加熱
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耐摩耗・耐腐食:ガラス繊維入り樹脂や難燃材では摩耗・腐食対策が必要
ノズルトラブルと対策
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糸引き(スレッド) → シャットオフノズル使用、温度調整
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樹脂漏れ → ノズルとスプルーブッシュの密着性改善
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先端での固化(ノズルプラグ) → ノズルヒーターの適切な温度管理
まとめ
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ノズルは シリンダから金型への樹脂通路
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樹脂漏れ防止、温度制御、流動安定に重要
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用途や樹脂特性に応じて オープンノズル と シャットオフノズル を使い分ける
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