スーパーエンジニアプラスチック

スーパーエンジニアプラスチック(Super Engineering Plastics)は、
200℃以上の高温環境でも優れた強度・耐熱性・耐薬品性を発揮する高機能プラスチックの総称です。

エンジニアリングプラスチックの中でもさらに高性能なグレードを指します。

特徴

  • 耐熱性が非常に高い(連続使用温度200〜300℃級)

  • 機械的強度が高い(金属代替が可能)

  • 耐薬品性・耐摩耗性に優れる

  • 寸法安定性が高い(熱膨張が小さい)

  • 難燃性が高い(UL規格で自然消火性をもつものも多い)

主な種類と特徴

  1. PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)

    • 連続使用温度:約250℃

    • 耐摩耗性・耐薬品性に優れる

    • 航空機部品、医療用部品

  2. PPS(ポリフェニレンサルファイド)

    • 連続使用温度:約200〜220℃

    • 耐薬品性・寸法安定性が高い

    • 電気・電子部品、自動車部品

  3. LCP(液晶ポリマー)

    • 高流動性で薄肉成形が可能

    • はんだ耐熱性に優れる

    • コネクタ、電子デバイス部品

  4. PI(ポリイミド)

    • 連続使用温度:約300℃

    • 耐熱性最高クラス、自己潤滑性も良い

    • 航空宇宙、ベアリング、絶縁材

  5. PAI(ポリアミドイミド)

    • 高強度・高耐熱性

    • 摩擦・摩耗特性が優れる

    • 高負荷部品、摺動部品

  6. PBI(ポリベンズイミダゾール)

    • 連続使用温度:約400℃

    • 最も高耐熱な熱可塑性樹脂のひとつ

    • 高性能フィルター、耐熱部品

主な用途

  • 自動車(エンジン周り、電装部品)

  • 航空・宇宙(構造部材、絶縁部品)

  • 電気・電子(コネクタ、ソケット、絶縁部材)

  • 医療機器(手術器具、滅菌可能部品)

  • 産業機械(ベアリング、歯車、ポンプ部品)

まとめ

スーパーエンジニアプラスチックは、

  • 高温下(200〜400℃級)でも使用可能

  • 金属代替できる強度・耐薬品性・寸法安定性

  • 航空、自動車、電子、医療などの分野で不可欠

な超高性能プラスチックです。

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