機械・工業分野でのインターロック
これは最もよく使われる意味です。
概要:
インターロックとは、安全のために機械の動作を制御・制限する仕組みです。ある条件が満たされていないと、次の動作ができないようになっています。
例:
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工場のプレス機:カバーが閉まっていないと作動しない。
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エレベーター:扉が閉まらないと動かない。
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発電所:安全バルブが開いていないと起動できない。
目的:
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安全性の確保
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誤操作の防止
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機器の保護
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🔧 基本の仕組み
ある操作や状態が成立しないと、次の動作に移れないようにする制御のことです。
たとえば:-
カバーが開いていると機械が起動しない
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作業者が離れると自動的に停止する
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順番通りにボタンを押さないと動作しない
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主な種類
1. 機械的インターロック
物理的な部品で動作を制限します。
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例:ドアが開いていると、物理的にボタンが押せない構造
2. 電気的インターロック
電気回路を使って動作を制御します。
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例:スイッチが入らないと電流が流れない
3. 電子的/ソフトウェアインターロック
PLC(シーケンサ)やソフトウェアで動作制限を行います。
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例:あるセンサーがOKを出すまで次のプログラムが進まない
🧠 インターロックの目的
目的 | 説明 |
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安全性向上 | 作業者や周囲の人の事故防止 |
誤操作防止 | 手順を守らないと動かないことで、誤動作を防ぐ |
機械保護 | 異常な状態では機械に負荷がかかるため、損傷を防止する |
🏭 具体的な使用例
装置・機械 | インターロックの内容 |
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プレス機 | 手を挟まないよう、両手でボタンを押さないと作動しない |
エレベーター | ドアが完全に閉まらないと、昇降動作が始まらない |
クリーンルーム | 一方のドアが開いていると、もう一方はロックされる |
発電機・設備機器 | オイル圧、冷却水などが正常でないと起動できない |
⚠️ 注意点
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インターロックの解除を安易に行うと危険です(ケガや事故の原因になる)
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定期的な点検・メンテナンスが重要(故障しても気付きにくいことがある)
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非常時の解除方法(非常停止ボタンなど)も設計に含まれる
📌 まとめ
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インターロックは「安全のための連動制御」
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人や設備の安全を守るために不可欠な仕組み
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機械的、電気的、ソフトウェア的な方式がある
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工場や建設現場、各種機械設備で広く使われている
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