ホッパーローダー

ホッパーローダー(Hopper Loader)とは、
原料ペレットを貯蔵容器や袋などからホッパーへ自動的に供給する装置のことです。

簡単に言えば、
👉「ペレットをホッパーまで自動で運ぶための“吸引装置”」です。

作業者が手でペレットを投入しなくても、
自動で一定量を補給してくれるため、
省力化・安定供給・異物混入防止に役立ちます。

ホッパーローダーの構造

ホッパーローダーは、主に以下のような構成になっています。

 
[ペレット貯蔵袋/ドラム缶]    ↓(吸引ホース) [ホッパーローダー本体]    ↓ [ホッパー(または乾燥機)]
部品名 役割
ローダーヘッド(本体) モーターや吸引ファンを内蔵。吸引の中心部。
ホース ペレットを空気流とともに運ぶ通路。
フィルター 吸引空気の中の粉やゴミを除去。
レベルセンサー ホッパー内の残量を検知して自動でON/OFF制御。
サクションガン 原料袋やドラム缶に差し込み、ペレットを吸い上げる。

動作の仕組み

  1. ホッパー内のセンサーが「材料不足」を検知

  2. ホッパーローダーが作動

  3. モーター(ブロワー)で吸引開始

  4. ホースを通じてペレットを吸い上げ、ホッパーに送る

  5. 設定量に達すると自動停止

→ 成形中でもホッパーが自動的に補充されるため、
材料切れを防げます。

ホッパーローダーの種類

種類 特徴
電動式(ブロワー式) モーター内蔵で吸引。一般的なタイプ。
エジェクター式(エア式) 圧縮空気の流れを利用。小型機や乾燥機直付けに適する。
真空搬送システム(集中供給) 1台の真空ポンプで複数台の成形機に原料を供給。工場全体で使用。

ホッパーローダーの主な役割

役割 内容
① 自動供給 材料補給を自動化し、作業者の手間を省く。
② 材料切れ防止 成形機が材料不足で停止するのを防ぐ。
③ 異物・水分混入防止 手作業による開閉が減り、清浄度が向上。
④ 一定量供給 材料量が安定し、成形条件のバラつきを防ぐ。

運用時の注意点

項目 注意内容
フィルター清掃 吸引粉で詰まると吸い込み力が低下。定期清掃が必要。
ホースの長さ 長すぎると吸引力が弱まる。なるべく短く。
サクション位置 材料袋の底近くに設置。ペレットを均一に吸えるようにする。
静電気対策 乾燥環境下では粉が付着しやすい。アースを取る。
樹脂替え時の残材除去 前の材料が残ると混入不良の原因になる。ホース内部も清掃。

ホッパーローダーとホッパードライヤーの関係

よく似た名前ですが、役割が違います👇

装置名 主な役割
ホッパードライヤー ペレットを「乾燥」する装置
ホッパーローダー ペレットを「運ぶ」装置

実際の成形現場では、
ホッパーローダーでペレットを乾燥ホッパーへ送る、
というようにセットで使うことが多いです。

まとめ

項目 内容
名称 ホッパーローダー(Hopper Loader)
目的 ペレットを自動吸引・供給
主な構成 ローダーヘッド、ホース、フィルター、センサー
メリット 自動補給、省力化、異物混入防止
注意点 フィルター清掃、吸引距離、静電気対策
よく使う組み合わせ ホッパードライヤー+ホッパーローダー

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