金線変形

金線変形とは

半導体パッケージ内の金線(ワイヤ)が、樹脂の流れや圧力によって曲がったり動いたりする現象です。

 簡単に言うと
「樹脂の流れで細い金線が押されて変形する」


金線って何?

ここでいう金線は

 ボンディングワイヤ(Bonding Wire)

で、チップと端子を電気的につなぐ極細の線です。

  • 材質:金(Au)や銅(Cu)
  • 太さ:数十μm(髪の毛より細い)

なぜ起きる?

原因はシンプルで

  樹脂の流動力(流れの力)

です。


主な発生原因

① 樹脂流速が速い

→ 強い流れで押される


② 充填バランス不良

→ 一方向から強く流れる


③ 金線配置が弱い

→ 支えが少ない


④ 樹脂粘度が低い

→ 流れやすく力が伝わる


⑤ ゲート位置不適切

→ 金線に直接流れが当たる


どんな問題になる?

金線が変形すると:

  • 断線
  • ショート(接触)
  • 電気不良
  • 信頼性低下

  致命的不良になります


変形の種類

  • 曲がり(スイープ)
  • 倒れ
  • 接触(ショート)
  • 振動によるズレ

  特に「ワイヤスイープ」が有名


対策

① 成形条件

✔ 射出速度を下げる
✔ 充填バランス改善
✔ 多点ゲート化


② 金型設計

✔ ゲート位置変更
✔ 流路設計最適化
✔ バランス充填


③ 材料

✔ 高粘度樹脂
✔ 流動性調整


④ ワイヤ設計

✔ ワイヤ長さ短縮
✔ 支持強化


現場でのポイント

  初期充填時の流れが最も影響大

最初の「ドン」と入る流れで
ワイヤが一気に押されます。


ひとことで

金線変形は

  「樹脂の流れで電子部品の細線が押される現象」

流動制御がカギです。

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