ガス抜きとは
金型内に閉じ込められた空気やガスを外へ逃がす仕組みです。
「空気の逃げ道を作ること」
これがないと、ほぼ確実に不良が出ます。
なぜ必要?
射出成形では:
樹脂が高速で流れる
↓
キャビティ内の空気を押し込む
↓
逃げ場がないと圧縮・高温化
結果:
-
焼け(ガス焼け)
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ショートショット
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ウェルド不良
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シルバー
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ボイド
が発生します。
ガスの正体
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キャビティ内の空気
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樹脂から発生する分解ガス
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添加剤揮発分
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水分由来蒸気
ガス抜きの方法
① パーティング面ベント(最も基本)
合わせ面に微細な溝を作る。
一般的な目安:
深さ 0.01~0.03 mm(樹脂による)
② エジェクタピン隙間利用
ピンと穴のクリアランスから排気。
③ ベントピン
内部に溝付きピンを入れる。
④ 真空ベント
成形前にキャビティを減圧する方式。
外観重視品で使用。
良いベント設計の条件
✔ 流動末端にある
✔ ウェルド発生部付近
✔ 目立たない場所
✔ 定期清掃可能
深さが重要
浅すぎる → ガス抜けない
深すぎる → バリ発生
材料ごとの目安:
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PP / PE → やや深めOK
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PC → 非常に浅く
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ABS → 中間
ガス抜き不足の典型症状
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端部の焦げ
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流れ止まり
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表面黒点
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異臭
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成形圧上昇
「圧がやけに高い」はガス抜き疑うサインです。
ひとことで
ガス抜きは
「見えない空気との戦い」
派手ではないですが、品質を左右する基礎技術です。


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