ガスケードインジェクション

ガスケードインジェクションとは

複数のゲートを時間差で順番に開閉しながら充填する射出成形法です。

 「樹脂の流れに合わせてゲートをリレー方式で開ける」

※正式には「バルブゲートのシーケンシャル制御(シーケンシャルゲート成形)」とも呼ばれます。


なぜ必要?

通常の多点ゲートでは:

  • ウェルドライン発生

  • フローマーク

  • 光沢ムラ

  • 充填バランス不良

が起きやすい。

そこで
流れの先端に合わせて次のゲートを開くことで、
ウェルドを消したり目立たなくします。


基本イメージ

例:横長バンパー

① 左端ゲート開く → 流れる
② 流れが中央に到達 → 中央ゲート開く
③ 流れが右へ → 右ゲート開く

常に“前進充填”状態を作ります。


主な用途

  • 自動車バンパー

  • 大型外装パネル

  • ピアノブラック部品

  • 大型家電外装

外観が命の部品向けです。


メリット

✔ ウェルドライン低減
✔ 外観向上
✔ 充填バランス改善
✔ 低圧充填可能


デメリット

✖ 金型が高価(バルブゲート必須)
✖ 制御が難しい
✖ タイミング調整がシビア
✖ 設備連動必要


技術的に重要な点

  • ゲート開閉タイミング

  • 射出速度との同期

  • 樹脂温度管理

  • 流動解析(CAE)

タイミングがズレると逆にウェルドが増えます。


他のガス系成形との違い

技術 目的
ガスインジェクション 中空化
ガスカウンター 流動制御
ガスケード ゲート制御

名前は似ていますが、目的が全然違います。


ひとことで

ガスケードインジェクションは
  「流れを演出する時間差ゲート制御技術」

外観勝負の最終兵器です。

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