特定分野の専門家(エキスパート)の知識と判断を、ルールとして蓄積し、推論して答えを出すシステムのことです。
ざっくり言うと
👉「ベテランの頭の中を、if–then で再現したAI」
基本構成(ここが超重要)
エキスパートシステムは主に3つで成り立っています。
① 知識ベース
専門家の知識をため込む場所
例:
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IF 温度が高い AND 圧力が低い
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THEN 成形不良は「ショートショットの可能性」
👉 ルール・事実・経験則がここに入る
② 推論エンジン
知識ベースを使って考える頭脳部分
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条件に合うルールを探す
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結論を導く
推論方式は主に2つ:
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前向き推論:事実 → 結論(診断・監視向き)
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後ろ向き推論:仮説 → 検証(原因追及向き)
③ ユーザーインタフェース
人とシステムをつなぐ窓口
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質問に答える
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推論結果を表示
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「なぜそう判断したか」を説明
代表的な例
ちょっと古典だけど有名どころ👇
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MYCIN:医療診断(感染症)
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DENDRAL:化学構造の推定
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XCON:コンピュータ構成の自動設計
得意なこと
エキスパートシステムはここが強いです。
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判断基準が明確な分野
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ルール化できるノウハウ
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属人化しがちな知識の継承
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「なぜその結論か」を説明できる
苦手なこと・限界
逆に弱点もはっきりしてます。
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ルール作成・保守が大変(知識獲得問題)
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想定外のケースに弱い
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学習しない(基本は固定ルール)
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あいまい・感覚的判断が苦手
現代AIとの違い(重要ポイント)
| 項目 | エキスパートシステム | 機械学習・深層学習 |
|---|---|---|
| 知識 | 人が与える | データから学ぶ |
| 判断根拠 | 説明できる | ブラックボックスになりがち |
| 柔軟性 | 低い | 高い |
| メンテ | ルール更新 | データ更新 |
👉 最近は
「ルールベース(エキスパート)」+「機械学習」
のハイブリッドも増えてます。
現場での使われ方(イメージ)
あなたがよく聞いてくれている
射出成形・材料・不良対策の世界とも相性いいです。
例:
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成形条件 → 不良原因の診断
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設備トラブルの原因推定
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ベテラン作業者の判断の標準化


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