インシュレーテッドランナーとは?
ランナーを意図的に“冷やさず”、樹脂自身の断熱効果で溶融状態を保つランナー方式です。
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加熱ヒーターは使わない
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冷ランナーとホットランナーの中間的存在
「樹脂のスキン層が断熱材になり、内部が溶融したまま次ショットに使われる」
という考え方です。
構造と原理
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ランナー断面を太く・丸く設計
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表層:金型に触れて固化(スキン層)
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内部:断熱されて溶融状態を維持
次の射出では、
内部の溶融樹脂がそのまま流れていきます。
特徴・メリット
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ホットランナーより金型コストが安い
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ヒーター・温調機構が不要 → 故障が少ない
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ランナー樹脂の廃棄量が少ない
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成形条件が比較的シンプル
デメリット・注意点
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成形停止に弱い(冷えると再溶融が困難)
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材料変更・色替えがしにくい
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樹脂劣化・焼けリスク
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対応樹脂が限定される
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微細・薄肉には不向き
向いている樹脂
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PE
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PP
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PS
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ABS
※ 熱安定性が高く、流動性の良い樹脂向け
(POM、PA、PC などは要注意)
ホットランナーとの違い
| 項目 | インシュレーテッド | ホットランナー |
|---|---|---|
| 加熱 | なし | あり |
| コスト | 低 | 高 |
| 成形安定性 | 中 | 高 |
| 色替え | 難 | 比較的容易 |
| 停止対応 | 弱い | 強い |
代表的な用途
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日用品容器
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キャップ類
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単色・大量生産品
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形状が比較的単純な成形品
まとめ
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インシュレーテッドランナー=断熱を利用した疑似ホットランナー
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低コスト・省廃材が魅力
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成形停止・材料変更に注意
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樹脂選定と量産条件が重要


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