ノズル先端・ゲート・ランナーから、糸を引くように細長く樹脂が伸びて切れる現象を指します。
一般には
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ノズル糸切
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ゲート糸引き
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ドルーリング(drooling)
などとも呼ばれます。
どんなときに起こる?
以下の条件が重なると起きやすくなります。
① 樹脂温度が高すぎる
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溶融粘度が低下し、樹脂がダラダラ流れる
② ノズル温度が高すぎる
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射出後もノズル先端で樹脂が固まらない
③ 樹脂の流動性が高い
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PS、PP、PE、PBT(高流動)などで起きやすい
④ 背圧が高すぎる
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溶融が進みすぎて粘度が下がる
⑤ ノズル構造が合っていない
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開放ノズル、シール性が悪いノズル
糸切が問題になる理由
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成形品に糸状のバリが付着する
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金型内に糸が噛み込みキズ・焼け・ショートの原因
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自動化ラインでチャック不良・搬送トラブル
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外観不良・歩留まり低下
糸切が起きやすい樹脂
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PS
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PP
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PE
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PBT
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PC/ABS(条件次第)
特に低粘度・高流動グレードは要注意です。
対策(効果が高い順)
◎ ① ノズル温度を下げる
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まず最初に確認するポイント
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他ゾーンより 5~20℃低めに設定することが多い
◎ ② 樹脂温度を下げる
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シリンダ後段・中段の温度を見直す
◎ ③ サックバック(逆戻り)量を増やす
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射出終了後にスクリューを少し後退させる
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ノズル先端の圧力を抜く
◎ ④ シャットオフノズルを使う
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機械的に樹脂の垂れを止める
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精密成形・自動化で特に有効
◎ ⑤ 背圧を下げる
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溶融しすぎを防ぐ
◎ ⑥ ゲート形状の見直し
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ピンゲート → サブマリンゲート
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ゲート径を適正化
糸切と似た用語との違い
| 用語 | 違い |
|---|---|
| ドルーリング | ノズルから垂れる現象(切れない) |
| 糸切 | 糸状に伸びて途中で切れる |
| バリ | 金型合わせ部からはみ出す不良 |
まとめ
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糸切=溶融樹脂が糸状に伸びて切れる現象
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高温・高流動・圧力残りが主原因
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ノズル温度・サックバック調整が最重要
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自動化・外観品では特に注意が必要


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