異形成形

通常の直線的・単純形状ではなく、複雑・特殊な形状(異形)を成形することを指します。
「異形品を成形すること」全般をまとめた呼び方で、特定の一工法名ではありません。

例:曲がり、段差、肉厚差、フック、薄肉+厚肉の混在、複雑なリブ構造 など

どんな形状が「異形」?

  • 抜き方向が一定でない形状

  • 薄肉と厚肉が混在する形状

  • 長尺・湾曲形状

  • 複雑なリブ・ボス配置

  • スナップフィット・爪構造

  • 流動距離が極端に長い形状

  • 外観要求が厳しい自由曲面

異形成形で起こりやすい問題

問題 内容
充填不良 流れにくい部位でショート
ヒケ・ボイド 厚肉部で発生
反り・ねじれ 肉厚差・配向差
ウェルド強度低下 合流部が多い
外観不良 流れ模様・ツヤムラ
金型トラブル スライド増加、精度要求UP

異形成形に使われる主な工夫(対策)

① 金型側の工夫

  • ゲート位置の最適化(多点ゲートなど)

  • スライド・リフターで抜き問題を解決

  • 流動解析(CAE)による事前検討

  • 冷却回路の最適配置

② 成形条件の工夫

  • 射出速度の多段制御

  • 高速射出+適切な保圧

  • 金型温度のゾーン制御

  • 圧力波形追従制御の活用

③ 材料選定

  • 高流動グレードの採用

  • 低反りグレード

  • ガラス繊維量の最適化

  • 必要に応じて樹脂変更(例:PC → PC/ABS)

異形成形が多い分野

  • 自動車内外装部品

  • 電子機器・家電外装

  • 医療機器カバー

  • コネクタ・精密機構部品

  • 産業機械カバー

  • デザイン性重視部品

まとめ

  • 異形成形=複雑・特殊形状を成形する総称

  • 成形不良リスクが高く、設計・金型・条件の総合力が必要

  • CAE・多段制御・高流動材料が重要

  • 設計初期での配慮がコストと品質を大きく左右する

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