ノズルタッチ力

ノズルタッチ力(Nozzle Touch Force) とは、
射出成形機のノズル先端を 金型のスプルーブッシュに押し付ける力 のことです。

  • 目的は、樹脂漏れを防ぎ、安定した射出を行う ため

  • 型締力とは別に設定・管理される

ノズルタッチ力の役割

  1. 樹脂漏れ防止

    • 十分な押し付け力がないと、射出圧力に負けて樹脂が横から漏れる

  2. 位置保持

    • 射出時にノズルが金型から離れないようにする

  3. 成形安定化

    • 接触が安定していることで、圧力伝達や充填が安定する

適正なノズルタッチ力

  • 不足すると:樹脂漏れ、糸引き、バリの発生

  • 過大だと

    • ノズル先端やスプルーブッシュの摩耗・変形

    • 型のアライメントずれ

    • 成形機の負荷増大

一般的には、射出圧力に十分耐えられる程度の力が必要。
(具体的な値は機種やサイズによるが、数トン程度の範囲で設定

ノズルタッチ方式

  1. 油圧シリンダ方式

    • 専用の油圧シリンダで押し付ける

    • 押し付け力を精密に調整可能

  2. 機械的スライド方式

    • 型締動作の一部でノズルを押し付ける

    • 構造はシンプルだが、微調整が難しい

まとめ

  • ノズルタッチ力 = ノズルと金型の密着を維持する力

  • 適正でないと「樹脂漏れ」や「金型損傷」の原因

  • 適切に設定することで 安定成形・金型寿命延長 に寄与

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