ノズルタッチ力(Nozzle Touch Force) とは、
射出成形機のノズル先端を 金型のスプルーブッシュに押し付ける力 のことです。
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目的は、樹脂漏れを防ぎ、安定した射出を行う ため
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型締力とは別に設定・管理される
ノズルタッチ力の役割
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樹脂漏れ防止
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十分な押し付け力がないと、射出圧力に負けて樹脂が横から漏れる
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位置保持
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射出時にノズルが金型から離れないようにする
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成形安定化
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接触が安定していることで、圧力伝達や充填が安定する
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適正なノズルタッチ力
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不足すると:樹脂漏れ、糸引き、バリの発生
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過大だと:
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ノズル先端やスプルーブッシュの摩耗・変形
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型のアライメントずれ
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成形機の負荷増大
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一般的には、射出圧力に十分耐えられる程度の力が必要。
(具体的な値は機種やサイズによるが、数トン程度の範囲で設定
ノズルタッチ方式
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油圧シリンダ方式
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専用の油圧シリンダで押し付ける
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押し付け力を精密に調整可能
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機械的スライド方式
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型締動作の一部でノズルを押し付ける
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構造はシンプルだが、微調整が難しい
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まとめ
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ノズルタッチ力 = ノズルと金型の密着を維持する力
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適正でないと「樹脂漏れ」や「金型損傷」の原因
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適切に設定することで 安定成形・金型寿命延長 に寄与


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