ノズル形状

ノズル形状の基本

射出成形機のノズルは、シリンダから金型のスプルーブッシュに樹脂を送り込む接続部で、
その先端形状や内部形状は、樹脂の流動性や成形安定性に大きな影響を与えます。

代表的なノズル先端形状

  1. R形(半球形・球面形)

    • 先端が丸く、金型側のスプルーブッシュ(通常はR形)と密着させるタイプ

    • 最も一般的で、シール性が良い

    • 漏れを防ぎやすく、汎用的に使用

  2. テーパ形(円錐形)

    • 先端が円錐状

    • 金型との着脱が容易で、糸引き防止に有利

    • ただし密着が弱いと樹脂漏れが起きやすい

  3. ストレート形(平面形)

    • 先端が平ら

    • 特殊用途や自動化ラインで使用されることが多い

    • 樹脂漏れリスクが高く、一般的には少ない

ノズル内部形状

  1. ストレートボア(直通型)

    • 内径が一定でまっすぐ

    • 圧力損失が少ない

    • 樹脂の分解や滞留を防ぎやすい

  2. テーパーボア(先細り型)

    • 内径が先端に向かって狭くなる

    • 樹脂の流動が安定しやすく、糸引き防止効果がある

    • ただし圧力損失が増える

特殊ノズル形状

  • シャットオフノズル
    → ピンやバルブで開閉できる構造。糸引きや漏れ防止に効果的。

  • フィルタ付きノズル
    → 樹脂内の異物や未溶融物を除去するためのメッシュを内蔵。透明樹脂や高精度部品に使用。

まとめ

  • ノズル形状は R形が最も一般的(金型スプルーと密着しやすい)

  • 内径は ストレート型が基本、テーパー型は糸引き対策用

  • 材料や成形条件によっては シャットオフノズルやフィルタ付きノズル を使う

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