ノズル

射出成形機における ノズル(nozzle) は、
シリンダ先端と金型スプルーブッシュをつなぐ部分 を指します。

  • 可塑化された溶融樹脂を、シリンダから金型へ移送する役割を持つ

  • 射出成形機と金型の「接点」となる重要部品

主な役割

  1. 溶融樹脂の移送

    • スクリュで加圧された樹脂をスムーズに金型へ流す

  2. 樹脂漏れ防止

    • 金型スプルーブッシュと密着して樹脂が漏れないようにする

  3. 温度管理

    • ノズル先端で樹脂が冷えて固まらないようにヒーターや温調が行われる

ノズルの種類

  1. オープンノズル(標準型)

    • 先端が常に開いているタイプ

    • シンプルでトラブルが少ないが、糸引き(スレッド)や漏れが起きやすい

  2. シャットオフノズル(閉鎖型)

    • ピンやバルブで樹脂の流れを制御できる

    • 糸引き防止、リーク防止に有効

    • ガス入り材料や高流動材料で有利

  3. スプルータッチ式

    • 金型のスプルーブッシュに押し付ける構造

    • 接触部の密封性が重要

ノズル設計のポイント

  • 内径:樹脂流動に適切な径(大きすぎると糸引き、小さすぎると圧力損失)

  • 先端形状:金型スプルーブッシュとの密着性が必要

  • 温度制御:樹脂が固まらないようにヒーターで加熱

  • 耐摩耗・耐腐食:ガラス繊維入り樹脂や難燃材では摩耗・腐食対策が必要

ノズルトラブルと対策

  • 糸引き(スレッド) → シャットオフノズル使用、温度調整

  • 樹脂漏れ → ノズルとスプルーブッシュの密着性改善

  • 先端での固化(ノズルプラグ) → ノズルヒーターの適切な温度管理

まとめ

  • ノズルは シリンダから金型への樹脂通路

  • 樹脂漏れ防止、温度制御、流動安定に重要

  • 用途や樹脂特性に応じて オープンノズルシャットオフノズル を使い分ける

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