粘度

射出成形や押出成形では、溶融樹脂の粘度が低いほど流れやすく、金型充填性が良いことになります。

  • 高粘度 → 流動が悪く、充填不足やショートショットのリスク

  • 低粘度 → 流動性は良いが、そりや樹脂の分離に注意

粘度の種類

  1. 絶対粘度(動粘度)

    • 標準条件下で測定される粘度

  2. せん断粘度(剪断粘度)

    • 樹脂が流れる速度(せん断速度)によって変化する

    • 射出成形では重要な指標

  3. 温度依存性

    • 樹脂は温度が高くなると粘度が下がり流動性が良くなる

    • 冷却で粘度が上がると流れが止まる

樹脂の流動性との関係

  • 粘度が低い → 射出圧力が低くて済む、複雑形状も充填しやすい

  • 粘度が高い → 高圧力が必要、薄肉部や細リブは充填困難

粘度と射出成形条件

  • 射出温度:高温にすると粘度低下

  • 射出速度:高速射出時、剪断により粘度が下がる(せん断薄化現象)

  • 加熱・冷却時間:温度変化で粘度が大きく変動

まとめ

  • 粘度 = 流体の流れにくさの指標

  • 成形では、溶融樹脂の充填性や成形圧力に影響

  • 低粘度 → 流動性良好、充填しやすい

  • 高粘度 → 充填困難、圧力増大、そりや割れのリスク

  • 温度やせん断速度によって大きく変化する

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