射出成形における 取り出し機(Ejector / Take-out Device) とは、
成形品を金型から 自動的に取り出す装置 のことを指します。
手作業で取り出す場合もありますが、サイクル短縮や作業効率向上、破損防止のために自動取り出し機を使用することが多いです。
取り出し機の種類
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突き出しピン方式(Ejector Pin)
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成形品をピンで押して金型から押し出す最も基本的な方式
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ピン跡が残る場合あり
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ストリッパープレート方式(Stripper Plate)
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プレート全体で製品を押し出す
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ピン跡が目立たず、薄肉・大面積品に適する
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エアブロー方式(Air Ejector)
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圧縮空気で製品を吹き飛ばす方式
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薄肉や複雑形状品に適する
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特殊機構
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クランプ式ロボットや油圧式プレートなど
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大型・重量物やインサート成形品向け
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取り出し機の重要ポイント
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突き出し力
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樹脂や製品形状に応じて十分な力が必要
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突き出し速度
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遅すぎるとサイクルが長くなる
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速すぎると製品破損の可能性
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製品固定・離型
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離型角や表面粗さ、ゲート位置が製品取り出しに影響
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トラブル例
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割れ・白化:突き出し力や速度が適切でない
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残り付き:突き出し力不足や離型角不足
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変形:薄肉製品を急速に押し出した場合
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ピン跡が目立つ:突き出しピンの径や配置が不適切
まとめ
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取り出し機 = 成形品を金型から自動で取り出す装置
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方式は「ピン」「ストリッパープレート」「エアブロー」「特殊機構」など多様
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適切な設計と条件設定で、破損防止・サイクル短縮・製品品質向上に直結
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