取り出し機

射出成形における 取り出し機(Ejector / Take-out Device) とは、
成形品を金型から 自動的に取り出す装置 のことを指します。

手作業で取り出す場合もありますが、サイクル短縮や作業効率向上、破損防止のために自動取り出し機を使用することが多いです。

取り出し機の種類

  1. 突き出しピン方式(Ejector Pin)

    • 成形品をピンで押して金型から押し出す最も基本的な方式

    • ピン跡が残る場合あり

  2. ストリッパープレート方式(Stripper Plate)

    • プレート全体で製品を押し出す

    • ピン跡が目立たず、薄肉・大面積品に適する

  3. エアブロー方式(Air Ejector)

    • 圧縮空気で製品を吹き飛ばす方式

    • 薄肉や複雑形状品に適する

  4. 特殊機構

    • クランプ式ロボットや油圧式プレートなど

    • 大型・重量物やインサート成形品向け

取り出し機の重要ポイント

  • 突き出し力

    • 樹脂や製品形状に応じて十分な力が必要

  • 突き出し速度

    • 遅すぎるとサイクルが長くなる

    • 速すぎると製品破損の可能性

  • 製品固定・離型

    • 離型角や表面粗さ、ゲート位置が製品取り出しに影響

トラブル例

  • 割れ・白化:突き出し力や速度が適切でない

  • 残り付き:突き出し力不足や離型角不足

  • 変形:薄肉製品を急速に押し出した場合

  • ピン跡が目立つ:突き出しピンの径や配置が不適切

まとめ

  • 取り出し機 = 成形品を金型から自動で取り出す装置

  • 方式は「ピン」「ストリッパープレート」「エアブロー」「特殊機構」など多様

  • 適切な設計と条件設定で、破損防止・サイクル短縮・製品品質向上に直結

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