スクリュL/D(エルディー比)は、
スクリュの長さ(L:Length)をスクリュの外径(D:Diameter)で割った値
を指します。
L/D=スクリュの有効長さスクリュ外径
L/D比の意味
スクリュのL/Dは、樹脂の 可塑化能力・混練性能・安定性 に直結します。
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L/Dが大きい(長い)
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樹脂を輸送する距離が長い
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溶融・混練時間が十分に取れる
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可塑化が安定する
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ただし滞留が長くなり、熱劣化のリスクも増える
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L/Dが小さい(短い)
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樹脂の滞留が短く、熱劣化が少ない
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溶融・混練が不十分になりやすい
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着色ムラやガラス繊維の分散不良が出やすい
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一般的なL/D比の範囲
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射出成形機:L/D ≒ 18〜24
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汎用樹脂なら20前後が多い
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高混練用途なら 22〜24
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押出成形機:L/D ≒ 24〜36以上
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長時間の混練・揮発分除去が必要なため長め
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L/D比が与える影響
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可塑化能力(長いほど高い)
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混練性(長いほど良いが、過剰混練に注意)
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計量安定性(長いほど安定)
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色替え・材料替え性(短いほど早い)
まとめ
スクリュL/Dとは、
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スクリュの長さ ÷ 外径 で表される比率
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樹脂の 可塑化・混練性能・計量安定性 に直結
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射出成形機では一般的に 18〜24 程度が使われる
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