スーパーエンジニアプラスチック(Super Engineering Plastics)は、
200℃以上の高温環境でも優れた強度・耐熱性・耐薬品性を発揮する高機能プラスチックの総称です。
エンジニアリングプラスチックの中でもさらに高性能なグレードを指します。
特徴
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耐熱性が非常に高い(連続使用温度200〜300℃級)
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機械的強度が高い(金属代替が可能)
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耐薬品性・耐摩耗性に優れる
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寸法安定性が高い(熱膨張が小さい)
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難燃性が高い(UL規格で自然消火性をもつものも多い)
主な種類と特徴
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PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)
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連続使用温度:約250℃
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耐摩耗性・耐薬品性に優れる
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航空機部品、医療用部品
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PPS(ポリフェニレンサルファイド)
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連続使用温度:約200〜220℃
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耐薬品性・寸法安定性が高い
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電気・電子部品、自動車部品
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LCP(液晶ポリマー)
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高流動性で薄肉成形が可能
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はんだ耐熱性に優れる
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コネクタ、電子デバイス部品
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PI(ポリイミド)
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連続使用温度:約300℃
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耐熱性最高クラス、自己潤滑性も良い
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航空宇宙、ベアリング、絶縁材
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PAI(ポリアミドイミド)
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高強度・高耐熱性
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摩擦・摩耗特性が優れる
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高負荷部品、摺動部品
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PBI(ポリベンズイミダゾール)
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連続使用温度:約400℃
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最も高耐熱な熱可塑性樹脂のひとつ
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高性能フィルター、耐熱部品
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主な用途
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自動車(エンジン周り、電装部品)
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航空・宇宙(構造部材、絶縁部品)
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電気・電子(コネクタ、ソケット、絶縁部材)
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医療機器(手術器具、滅菌可能部品)
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産業機械(ベアリング、歯車、ポンプ部品)
まとめ
スーパーエンジニアプラスチックは、
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高温下(200〜400℃級)でも使用可能
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金属代替できる強度・耐薬品性・寸法安定性
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航空、自動車、電子、医療などの分野で不可欠
な超高性能プラスチックです。
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