シルバーストリーク

シルバーストリーク(Silver Streak)は、射出成形品の表面に銀色の筋状の模様や線が発生する外観不良のことです。
光沢のあるスジのように見えるため「銀条」や「銀筋」とも呼ばれます。

発生原因

主な原因は 樹脂中に含まれる気体や揮発成分 が、射出時に急激に膨張・発生して表面に筋として現れることです。

具体的には:

  1. 樹脂ペレットの乾燥不足

    • 吸湿性樹脂(ナイロン、PET、PCなど)は特に乾燥不足で発生しやすい。

  2. 樹脂の分解・揮発物の発生

    • シリンダ温度が高すぎる

    • 滞留時間が長すぎる

  3. ガス抜き不良(ベント不足)

    • 金型内の空気やガスが排出できずに、表面にスジとなる。

  4. 過度のせん断

    • 高速射出や細いゲートで樹脂温度が局所的に上がり、揮発やガス発生が増える。

対策

  1. 乾燥条件の適正化

    • 樹脂ごとの推奨乾燥温度・時間を守る。

    • ドライヤーやホッパードライヤーを使用。

  2. 温度条件の見直し

    • シリンダ温度を下げて分解を防ぐ。

    • ノズル温度もチェック。

  3. 射出条件の調整

    • 射出速度を下げてせん断熱を抑える。

    • 保圧や切替位置を調整。

  4. 金型側の対策

    • ガス抜き溝の追加・拡大。

    • ゲート位置や形状の見直し。

まとめ

シルバーストリークは 「銀色のスジ模様」 の不良で、

  • 主因は「水分・ガス・揮発物」

  • 対策は「乾燥・温度・射出条件・ガス抜き」

がポイントです。

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