サックバック

射出・保圧が完了したあとに、スクリュをわずかに後退させる動作のこと。

主な目的は:

  • ノズル先端の樹脂圧力を下げる

  • 樹脂の「糸引き(糸状に垂れる現象)」を防ぐ

  • ガス抜けやバリ発生を抑える

いつ行うの?

サックバックは、射出 → 保圧終了後〜計量前に実行される短時間の動作です。

1. 射出(充填) 2. 保圧(圧力で形を安定させる) 3. サックバック(ノズルの圧力抜き)←ここ! 4. スクリュ回転で計量(次ショットの準備)

具体的な動作内容

  • スクリュが0.5~3.0mm程度、ゆっくりと後退

  • それにより、ノズル内の溶融樹脂が少し引き戻され、先端圧力が下がる

  • ノズルからの樹脂の垂れや漏れ(糸引き)を防止

サックバックの効果

項目 効果
✅ 糸引き防止 ノズルから垂れにくくなり、金型周辺が汚れにくくなる
✅ ガス抜け促進 スプルー側からガスが逆流して逃げやすくなる
✅ バリ防止 残圧が減るため、型内での樹脂膨張が抑制される
✅ ノズル閉鎖不要な場面に対応 サックバックで圧力を下げることで、ノズルシャットオフなしでも樹脂漏れしにくくな

調整時の注意点

トラブル 原因と対策
サックバックが小さい 糸引き・漏れ・ノズル汚れが発生する
サックバックが大きすぎる エアを引き込む、計量が不安定、成形不良
サックバック速度が速すぎる 渦流や気泡が混入し、ショートショットの原因になることも
遅すぎる 効果が出にくく、サイクルタイムに影響

よくある設定例

設定項目 一般的な値
サックバック距離 0.5〜2.0 mm
サックバック速度 10〜50 mm/s 程度(樹脂や機種により調整)
実行タイミング 保圧完了直後、計量前

※樹脂種類(PP、ABS、PCなど)やノズル形状によっても最適値が異なります。

まとめ

項目 内容
定義 射出・保圧後、スクリュを後退させてノズル圧力を下げる動作
主目的 糸引き防止、ガス抜け促進、ノズル漏れ防止
設定調整 小さすぎず大きすぎず、製品・樹脂ごとに最適化が必要

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