射出・保圧が完了したあとに、スクリュをわずかに後退させる動作のこと。
主な目的は:
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ノズル先端の樹脂圧力を下げる
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樹脂の「糸引き(糸状に垂れる現象)」を防ぐ
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ガス抜けやバリ発生を抑える
いつ行うの?
サックバックは、射出 → 保圧終了後〜計量前に実行される短時間の動作です。
具体的な動作内容
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スクリュが0.5~3.0mm程度、ゆっくりと後退
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それにより、ノズル内の溶融樹脂が少し引き戻され、先端圧力が下がる
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ノズルからの樹脂の垂れや漏れ(糸引き)を防止
サックバックの効果
項目 | 効果 |
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✅ 糸引き防止 | ノズルから垂れにくくなり、金型周辺が汚れにくくなる |
✅ ガス抜け促進 | スプルー側からガスが逆流して逃げやすくなる |
✅ バリ防止 | 残圧が減るため、型内での樹脂膨張が抑制される |
✅ ノズル閉鎖不要な場面に対応 | サックバックで圧力を下げることで、ノズルシャットオフなしでも樹脂漏れしにくくな |
調整時の注意点
トラブル | 原因と対策 |
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サックバックが小さい | 糸引き・漏れ・ノズル汚れが発生する |
サックバックが大きすぎる | エアを引き込む、計量が不安定、成形不良 |
サックバック速度が速すぎる | 渦流や気泡が混入し、ショートショットの原因になることも |
遅すぎる | 効果が出にくく、サイクルタイムに影響 |
よくある設定例
設定項目 | 一般的な値 |
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サックバック距離 | 0.5〜2.0 mm |
サックバック速度 | 10〜50 mm/s 程度(樹脂や機種により調整) |
実行タイミング | 保圧完了直後、計量前 |
※樹脂種類(PP、ABS、PCなど)やノズル形状によっても最適値が異なります。
まとめ
項目 | 内容 |
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定義 | 射出・保圧後、スクリュを後退させてノズル圧力を下げる動作 |
主目的 | 糸引き防止、ガス抜け促進、ノズル漏れ防止 |
設定調整 | 小さすぎず大きすぎず、製品・樹脂ごとに最適化が必要 |
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