最小型厚とは?
最小型厚(minimum mold thickness)とは、成形機が金型を閉じたときの型締め装置が最も縮んだ状態で装着可能な金型の厚さを意味します。
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成形機ごとに「この厚さより薄い金型は装着できない」という制限があります。
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例:ある成形機の仕様書に「最小型厚:250mm」とあれば、それより薄い金型はセット不可。
対になる言葉:最大型厚(maximum mold thickness)
用語 | 意味 |
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最小型厚 | 型締装置を最も縮めたときの対応可能な金型の最小厚み |
最大型厚 | 型締装置を最も伸ばしたときに取り付け可能な最大の金型厚み |
なぜ重要なの?
理由 | 内容 |
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✅ 金型設計の基準 | 金型を設計する際に、使用する成形機の最小型厚より厚く作る必要がある |
✅ 成形機選定 | 薄い金型を使うときは、最小型厚の小さい成形機が必要になる |
✅ 金型交換時の安全性 | 最小型厚以下の金型を使うと型締め装置のストロークが不足して動作不良や故障の原因になる |
例
ある成形機の仕様:
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最小型厚:250mm
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最大型厚:600mm
→ この機械で使える金型厚みの範囲は 250〜600mm。
→ 金型設計時には、250mm以上の厚みを確保する必要があります。
最小型厚を下回る金型を使いたい場合は?
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スペーサーブロック(厚み調整プレート)を使って嵩上げ(かさあげ)する方法があります。
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ただし、取付ボルトの長さや位置、ガイドピン、射出位置との整合などに注意が必要です。
まとめ
項目 | 内容 |
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定義 | 成形機に取り付けられる金型の最小厚さ |
用途 | 金型設計の基準、成形機選定の重要指標 |
注意点 | 規定より薄い金型は使えない(またはスペーサーが必要) |
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