ガイドピン

金型名称

ガイドピンとは?

金型の可動側と固定側が正確に合うように位置合わせをする部品です。
特に「型開閉時」にズレなく噛み合うようにするための「案内役」です。

ガイドピンの基本構造

  • ピン(棒状):主に可動側に取り付けられる

  • ガイドブッシュ(穴付きブロック):固定側に取り付けられ、ピンが差し込まれる

これにより、金型の開閉時に正しい位置関係を保ったまま動作できます。

役割と機能

機能 内容
① 位置合わせ 型締め時にキャビティとコアの位置ズレを防ぐ
② 型ずれ防止 精密部品などで数ミクロンのずれもNGな製品に必要
③ 耐摩耗性 長期間使用しても摩耗しにくいよう、硬度の高い鋼材で作られることが多い

材質

  • SKD11(高硬度工具鋼)

  • SUJ2(ベアリング鋼)

  • 熱処理済み材(表面硬度 HRC60前後)

取付場所

  • 通常は4隅に配置(四角い金型の場合)

  • 大型金型や複雑な形状ではガイドピンを追加して、位置精度を上げる場合もある

注意点

項目 内容
潤滑 グリスなどの潤滑剤を適切に使わないと摩耗・焼き付きの原因に
摩耗 摩耗が進むと型ずれ・バリ発生などの不良に直結
調整 ガイドピンとブッシュは高精度で加工・組付けが必要

よくある不具合と原因

不具合 原因
ガイドピンが曲がる 型締めズレ、無理な型開閉
ガイドピンが焼き付く 潤滑不足、高温での連続成形
型合わせ不良 ガイドピンの摩耗・破損、取付精度不良

どんな場面で重要?

  • 精密成形品(コネクタ、医療部品)

  • 透明部品(レンズ、カバー)

  • 複数キャビティ金型:各キャビティの位置ズレが致命的なので、ガイドピンが非常に重要

まとめ

項目 内容
名称 ガイドピン(Guide Pin)
目的 金型の位置合わせ・ズレ防止
組合せ ガイドピン+ガイドブッシュ
必要性 高精度成形には不可欠
トラブル例 摩耗・焼き付き・破損などによる型ズレ・バリ発生

コメント

タイトルとURLをコピーしました